私は、FXを投資だと思い込んでいたわけではない。

投資という言葉を使うことはあった。でも、自分の中では、間違いなくギャンブルだった。

そのことを誰かに説明する機会は、ほとんどなかった。取引していること自体を、周りには全部隠していたからだ。

25倍では、すぐに物足りなくなった

レバレッジを高くしていったのは、手元の少ないお金で大きな金額を動かしたかったからだ。

始めた頃は、国内口座で最大25倍のレバレッジを使っていた。けれど、それではすぐに物足りなくなった。

物足りなかったのは、増減する金額だけではない。値動きを待つ時間も、緊張感も、全部だった。

勝つにしても負けるにしても、金額が動かなければ意味がない。あの頃は、そう感じていた。ドキドキするような刺激を求めて海外口座を使うようになり、レバレッジを400倍へ上げた。

借金を一気に返したくて、1000倍へ上げた

400倍から1000倍へ上げたのは、400倍の刺激に慣れたからというより、増えていた借金を一気に返したいという気持ちからだった。

早く返さなければいけない。リスクが大きいことは分かっていた。それでも、一度に大きく増やせるほうを選んだ。

400倍、1000倍は、私が使っていた海外口座の倍率だ。刺激と「一気に返したい」という焦りが、倍率の選び方にそのまま出ていた。口座や業者の名前、利用方法は扱わない。

青いシャツの小路が、閉じた無記名のパソコンを高い棚へしまい、明るい戸口へ体を向けるイラスト
今の距離の取り方安全な金額を試すのではなく、取引の画面から離れている

今は取引をしていない

今はFXなどの取引をしていない。感情を抑えられるか試すより、取引から離れ、お金と暮らしを崩さないことを優先している。「感情が動かない金額なら大丈夫」「少額ならFXをしてもよい」という話ではない。

商品の名前より、自分が何をしていたか

FXを投資と呼べるか、ギャンブルと呼ぶべきか。その言葉だけを決めても、私の場合は足りなかった。

私が見直す必要があったのは、FXという商品の名前ではなく、自分がそれをどう使っていたかだった。

FXやほかの取引をやめられず、借金や生活への影響が出ている場合、この記事だけで自分を診断したり、安全な取引額を決めたりすることはできません。借金と、ギャンブル等へののめり込みには、それぞれ公的な相談窓口があります。